2007年04月08日

FC東京の不調の原因は選手層の「薄さ」

なかなか勝てません。これまでにこのブログでは、中央からの攻撃とサイドからの攻撃のリズムにバランスを欠いているという点を指摘しました(参照)。最近の試合を見る限りでは、この問題点への改善の意識は、ほんの僅かですが感じられるようになってきたと思います。しかし、今の不調の原因はもっとマクロな部分、構造的な所にあるのかもしれません。

改めて、原監督のサッカーを見つめてみます。監督はそれほど複雑なことをするタイプではなく、非常にシンプルなサッカーを得意な形としています。

1.高い位置でボールを奪う
2.相手の戻りに先んじてサイドのスペースに入れる
3.シュートもしくはクロスを選択
4.クロスの場合はゴール前のスペースにFWが飛び込む

過去にやったことも、現在やろうとしていることも、基本的にはこの徹底です。1試合に何度も見られる、とても見慣れた光景ではないでしょうか。少し思い返すだけでも、数多くのゴールがこの形から生まれたものだと思います。ところが、話を現在に戻すと、この攻撃が全くといっていいほど上手くいっていません。その原因について、選手の「変質」が関係していると思います。

1〜4の攻撃をもっともシンプルに、もっとも手早く機能させるためには、それぞれに特化した選手を揃えてしまうやり方が効率的です。つまり、1には運動量豊富な前線の選手が、2には素早くサイドに蹴りこめる選手・素早くサイドに走りこめる選手が、そして4にはゴール前に飛び込んでくる選手が必要になってくるのです。

原監督のサッカーが上手く回っていたときには、これらの役割に適した選手が多く存在していました。アマラオ・ケリー・阿部・宮沢・戸田・加地といった選手は、そうしたサッカーとの相性がいい選手だったといえます。しかし、その後の新しい選手、例えば梶山・馬場・ササ・ダニーロ・平山・ワンチョペなどは、前者ほど相性が良いとは言えないのかもしれません。

例えば、石川は素早くサイドのスペースを突ける選手ですが、「高い位置で奪って」「素早く展開」できなければ石川の良さは出ません。いくら石川にボールが渡っても、それが高い位置で奪って素早く回ってきたパスでない限り、組織的な意味で石川の良さが出にくいのです。1〜4のうち、いくつかが欠けるとそれは得点力不足という形で返ってきます。個人能力がもたらした得点も数多くありますが、ここ数年、組織的に点が取れていないと言われてきたのはこうした原因があると思います。

このギャップを埋めるための単純な方法は、選手に合わせたサッカーを構築する、または監督のサッカーに合わせた選手構成にすることです。

ここ数試合の監督は、完全に以前のサッカーに戻していることから、後者の方法を取っていると考えられます。言い換えれば、勝ち点を拾いにいっているということです。しかし実際は見ての通り、非常に苦しんでいます。つまり、それは原監督のサッカーを体現するという意味において、FC東京の選手層が「薄すぎる」ことによる限界性なのだと思います。

現状の選手層を戦力として還元するという意味では、前者の方法が有効です。ところが、こちらもうまく進んでいません。これに関しては開幕前から取り組んできているはずなので、何らかの問題があるのでしょう。ただ、その所在については憶測の域を出ないので確かなことは言えません。

ひとつだけ言えることは、過去のサッカーに回帰するだけでは将来への上積みが得られないということです。毎年毎年、少しずつ選手を循環させながらサッカーの幅を広げていき、その時の戦力が最も活きる方法を選択可能にしていくことが理想ではないでしょうか。

関連エントリ:
FC TOKYO(BETA): 押してダメならどうするか
FC TOKYO(BETA): 磐田戦:サイドが機能しない理由
FC TOKYO(BETA): 原さん決定的?ですべきことは
タグ:雑感 監督
by gaspatxo | Comment(0) | TrackBack(0) |
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